
Vidu Q4 レビュー:Vidu AI の新モデルを、4つの参照・音声クリップ・2K で試してみた
Vidu Q4 は、Vidu AI が2026年10月にリリースしたモデルで、今のところまだプレビュー版という扱いです。売りは2つ。たくさんの参照被写体を1つのショットに入れられること、そして音声クリップでキャラクターの声を固定できることです。
スライドの上ではよさそうに聞こえます。でも実際に使えるのか。Vidu Q4 を ZOOOP に追加したあと、決まった素材を1セット用意して、4つの問いに沿って試しました。
要点だけ先に
- 複数被写体の参照は本当に使えます。 2人の人物、スクーター、通りを渡したところ、4つすべてが1つのショットに収まりました。人物が入れ替わることも、スクーターの色が変わることもありません。
- 音声参照はちゃんと効きます。 クリップ内の話し声は、参照音声とほぼ同じピッチで出てきます。
- Vidu Q3 Pro と比べると、シンプルな開始フレームのショットではほとんど見分けがつきません。 それでいて Vidu Q4 のほうがはっきり安く済みます。
- 2K は 540p よりずっと鮮明です。 ただし解像度を上げると、拡大版ではなく新しいクリップが出てきます。
- テキストだけのモードも、終了フレームもありません。 必ず最低1枚の画像から始めることになります。
Vidu Q4 とは
Vidu Q4 は Vidu AI の最新の動画モデルで、使い方は2通りあります。開始フレームモードは1枚の画像を動かすもので、出力は画像のアスペクト比をそのまま保ちます。参照モードは最大12枚の参照画像と、3〜12秒の MP3 音声クリップを最大3本まで受け付け、それらの被写体と声を軸に1つのシーンを組み立てます。
どちらのモードも長さは3〜16秒、解像度は 540p から 4K までの5段階です。ネイティブ音声も一緒に生成され、オフにすることもできます。ZOOOP では、開始フレームモードは 開始・終了フレームから動画生成 に、参照モードは AI 動画生成 にあります。どちらでも Vidu Q4 を選ぶだけです。
テスト1:4つの参照被写体を1つのショットに
まず AI 画像生成 で参照画像を4枚作りました。赤いコートの女性、メガネをかけたひげの男性、ミントグリーンのヴィンテージスクーター、そしてヨーロッパの旧市街の石畳の通りです。

プロンプトは、ゴールデンアワーの通りを、彼女を後ろに乗せて彼がスクーターで走り、彼女がカメラに手を振る、というもの。720p、5秒です。

最後の1秒で止めて見ると、どの参照もきちんと一致しています。赤いコートと赤褐色の髪は彼女、メガネとひげは彼、スクーターはあのミントグリーン、通りも参照画像のあの通りで、左側のカフェのテーブルまでそのままです。

弱点は、前半は2人が遠くにいて顔が小さいこと。最初から最後まで顔をはっきり見せたいなら、プロンプトに "medium shot" や "the riders fill half the frame" と書いておくといいでしょう。
テスト2:キャラクターの声を参照で決める
ここが Vidu Q4 のいちばんの個性で、この世代の Vidu AI の目玉となる新機能です。テキスト読み上げ で、女性が自己紹介する5.7秒のクリップを作りました。それを赤いコートの写真と一緒にモデルに渡し、通りに立ってカメラに向かってそのセリフを言ってもらいます。540p、縦長 9:16、6秒です。

口の動きと話すテンポは、音声とちゃんと合っています。声が似ているかどうかは耳だけに頼らず、ピッチを測って確かめました。参照クリップの中央値はおよそ 219 Hz、生成された声はおよそ 225 Hz。差は3%未満で、ばらつきの幅もほぼ同じです。つまり Vidu Q4 は参照の声に本当に従っています。
シリーズものを作る人にはうれしいポイントです。同じキャラクターが、クリップが変わっても同じ声で話してくれます。
テスト3:同じ開始フレームで Vidu Q4 と Vidu Q3 Pro を比較
よく聞かれるのが、Vidu Q4 は Vidu Q3 と比べて何がいいのか、という質問です。カフェの窓辺でコーヒーを手にした女性の写真1枚と、1つのプロンプト(カップを持ち上げてひと口飲み、笑顔でカメラのほうを向く)を用意し、両方とも 720p、5秒で実行しました。

正直に言うと、差はごくわずかです。動きはどちらもほぼ同じで、ひと口飲み、カップを少し下ろし、振り向いて笑う。光も髪もカップも、同じくらいしっかり保たれています。
なので、1枚の画像を動かすだけなら Vidu Q3 Pro でも Vidu Q4 でも十分で、ここでは Q4 のほうがはっきり安く済みます。Q4 が差をつけるのは、テスト1とテスト2のような、複数の被写体と声を使う参照ベースの作業です。これは Vidu Q3 シリーズにはありません。
テスト4:540p と 2K でどれくらい違うか
同じスクーターの画像、同じプロンプト("slow push-in as sunlight glints off the chrome mirrors")で、540p と 2K の3秒クリップを作りました。それぞれから同じ部分を切り出したのがこちらです。

540p ではミラーの縁とブレーキレバーがぼやけていますが、2K ではクロームのハイライトもレバーの金属感もくっきり見えます。また、開始フレームモードは画像の形も保ちます。この 4:3 の製品写真は、4:3 の動画になって返ってきました。
ひとつ注意点があります。2K のクリップではヘッドライトが点いているのに、540p では消えています。解像度を変えると、540p のテイクを拡大したものではなく、別のクリップが出てくるということです。540p はプロンプトを試すためのもので、気に入ったテイクを選んで「アップグレード」するためのものではありません。
うまくいかなかったこと、そして制限
- テキストだけの生成はできません。 開始フレームモードには画像が、参照モードには少なくとも1枚の参照画像が必要です。テキストだけで動画を作りたいなら、別のモデルを使ってください。
- 終了フレームはありません。 「A を B に変える」ようなトランジションは対象外です。
- 参照モードは時間がかかります。 開始フレームのクリップは1〜2分で返ってきましたが、参照のクリップは数分かかりました。
- まだプレビュー版です。 バージョンによって挙動が変わる可能性があるので、大きなプロジェクトの前に小さく試しておきましょう。
- 音声参照は MP3 のみで、1本あたり3〜12秒です。
Vidu Q4 を使いこなすには
Vidu AI の新モデルで、私たちがうまくいった手順はこうです。
- 540p、3〜5秒でプロンプトと参照の組み合わせを試し、人物や物がすべて正しく認識されているか確認する。
- 方向性が決まったら、1080p、2K、4K のいずれかで本番を出す。
- 同じキャラクターで何本か作るなら、同じ音声参照を使い回して声をそろえる。
- できたパーツを ジェネレーティブキャンバス で組み立てる。
写真を動かしたいだけで、複数の被写体も声も要らないなら、Q3 Pro と Q4 の仕上がりは近いので、どちらを使っても大丈夫です。
まとめ
Vidu Q4 は何もかも前の世代より優れているわけではなく、シンプルな開始フレームのショットでは Vidu Q3 Pro と互角です。価値があるのは、決まった人物や物を複数、1つのショットに入れられること、そして音声クリップで声を固定できること。どちらも以前は無理だったか、後処理で直すしかなかったことです。ブランドキャラクター、シリーズもののショート動画、複数人が登場する広告を作るなら、Vidu AI の新モデルは試してみる価値があります。
仕様やほかの作例は Vidu Q4 のモデルページ にあります。