
Nano Banana 2.1 vs Nano Banana Pro vs Nano Banana 2:同じプロンプトで比べた、ありのままの結果

Google は10月6日に Nano Banana 2.1 をリリースしました。モデルカードの数字は見事なものです。総合品質、一般的な編集、複数キャラクターの一貫性のいずれでも、人間による選好評価で Nano Banana 2 と Nano Banana Pro の両方を上回っています。
とはいえ、ベンチマークはベンチマークです。私たちが知りたかったのはもっと単純なことでした。同じプロンプトを3つに貼り付けたら、出てくる絵はどれくらい違うのか。そこでモデル以外は何も変えずに並べて走らせ、出てきた結果は手を加えずにすべて載せています。先に結論を言うと、差はスコアから受ける印象より小さい。ただし Nano Banana 2.1 には、旧モデルにできないことが2つあります。
Nano Banana 2.1 とは
Nano Banana 2.1 は Nano Banana 2 の後継で、Gemini 3.6 Flash をベースにしています。Google の人間による選好評価では、総合で 1050。Nano Banana 2 は 990、Nano Banana Pro は 935 です。複数キャラクターの一貫性では 1106 で、Nano Banana 2 の 978、Nano Banana Pro の 1011 を上回ります。この最後の項目、つまり1枚の画像の中で複数の人物をそれぞれ見分けがつく状態に保つことが、Google が最も大きな伸びを報告している部分です。
ZOOOP では、3つとも AI 画像ジェネレータ の中でワンクリックで切り替えられます。Nano Banana 2.1 で増えたものははっきりしています。参照画像は10枚から最大14枚に。アスペクト比は10種類から14種類+「自動」になり、8:1 や 4:1 のパノラマバナー、1:4 や 1:8 の縦長フォーマットも選べます。1枚あたりの料金も、Nano Banana 2 と Nano Banana Pro のどちらより安くなっています。
テストの方法
ルールは単純です。
- どのモデルにも同じ英語のプロンプトを使い、各1回だけ生成。良いものを選ぶことも、引き直しもなし
- すべて 2K。アスペクト比はテストごとに固定(ポスター 3:4、インフォグラフィック 16:9、写真 3:2)
- 思考レベルはデフォルト、ウェブ検索と画像検索はオフ
比較画像はすべて、左から Nano Banana 2.1、Nano Banana 2、Nano Banana Pro の順で、下にラベルを付けています。
ポスターとインフォグラフィック:3つとも合格、ただしスタイルは三者三様
1つ目のテストは、架空のジャズフェスティバルのスイス・グリッド風ポスターです。見出し、日付の行、3つの小さな情報ボックスの文言はプロンプトに書き込んであります。

3つとも文字はすべて正確でした。このシリーズではもう驚くことではありません。差が出たのはレイアウトです。Nano Banana 2.1 は実際にグリッドを引き、色のブロックをそこにきっちり揃えていて、デザイナーの納品物に一番近く見えます。少し詰め込みすぎではありますが。Nano Banana 2 は壁に掛かった額装ポスターとして返してきました。整ってはいるものの無難です。Nano Banana Pro は見出しが最も大胆で、余白も一番多くとっています。Google は 2.1 がビジュアルデザインに強くなったと言っていて、それはここでも見て取れます。ただ、圧勝というほどではありません。
2つ目のテストは事実の正確さの確認です。8つの惑星をすべて正しい順番に並べ、ラベルを付けた太陽系のインフォグラフィックを頼みました。

3つとも順番と名前は正しく、木星の大赤斑も土星の環も描かれています。2.1 版は地球の月を加え、天王星の環を縦向きに立てていて、これは事実どおりです。とはいえ正直に言えば、学校で習うレベルのプロンプトではもうこの3モデルの差は出ません。モデルカードがうたう事実性の向上を確かめるなら、もっとマイナーなテーマを選び、ウェブ検索をオンにする必要があるでしょう。
リアルな写真と4人の集合写真
3つ目のテストは、桟橋で網を繕う年老いた漁師を撮ったドキュメンタリー風の写真です。

Google の言う「より自然に見える画像」が表れているのはここです。2.1 の1枚が最も抑制が効いていて、霧も光もポーズも、何気なく撮ったスナップのように見えます。Nano Banana 2 は背景に灯台、漁船、カモメを詰め込み、絵はがきに近くなりました。Nano Banana Pro は一番寄った構図で、手前を網が埋め、最もドラマチックです。3枚とも使えますが、求めるものが「AI で作ったように見えないこと」なら、いちばん近いのは 2.1 の画像です。
4つ目のテストは一貫性です。まず架空の人物4人を、シンプルな顔写真として生成しました。

次に各モデルに、4人全員を1枚のカフェの写真に収めてもらいました。それぞれの顔、髪型、服装はそのまま保つという条件です。

どのバージョンでも、4人全員が誰だか分かります。見つかったミスは1つだけ。Nano Banana 2 では眼鏡の男性のグレーのひげが薄くなっていましたが、2.1 と Pro は残していました。モデルカードで最大の差が出ているのはもっと大人数の場合なので、4人では 2.1 の強みを出し切れません。次は6人で試します。
Nano Banana 2.1 にしかできない2つのこと
1つ目は超横長のフォーマットです。下は 1K で一発で作った 8:1 のウェブサイト用ヘッダーで、見出しの綴りも正確です。Nano Banana 2 と Nano Banana Pro は 21:9 が上限なので、こうしたバナーを作るには 21:9 の画像をトリミングするか、引き伸ばすことになります。

2つ目は14枚の参照画像です。旧モデルは10枚まで。1枚の画像に製品のラインナップ、モデル数人、撮影場所をまとめて入れたいとき、この追加の4枚が効いてきます。
Google が推しているマスク編集も試しました。画像の編集 で白いマグカップの写真をアップロードし、マグを赤い丸で囲んで、ほかは何も変えずにそこを緑茶の入ったガラスのマグに置き換えるよう頼みました。

左から、元画像、丸で囲んだ入力、Nano Banana 2.1、Nano Banana 2 です。どちらもマグだけを変え、赤い丸も消していて、背景はほとんど動いていません。物を1つ差し替えるだけなら Nano Banana 2 でも十分です。Google がマスク編集で報告している大きな伸びは、もっと難しい部分編集で表れるはずです。
3つとも今も失敗するところ
これはわざと仕掛けた罠です。左手に赤い傘、右手に青いカップを持った女性。その右側に黒い犬が座っていて、カメラは女性の正面から撮っている、という指定です。

3つともまったく同じ間違い方をしました。「彼女の左手」を「画面の左側」と読んでしまい、傘もカップも犬もすべて左右が反転しています。Nano Banana Pro はさらに、雨の中で傘を閉じてしまいました。Google 自身も 2.1 のモデルカードで、ときどき左右を取り違えることを認めています。実際に使うときは、「彼女の左手に」ではなく「画面の左側に」と書きましょう。
Google が挙げているもう1つの弱点は、1K だと小さな文字がぼやけることです。2K で8種類のドリンクを載せた黒板メニューを作ったところ、3つともきれいに出ました。

小さな文字が多い画像なら、2K 以上で出力しましょう。
意外だったことが1つあります。ZOOOP で送信してから画像が仕上がるまでの時間は、この6つのテストの中央値で Nano Banana 2.1 が約67秒、Nano Banana 2 が約43秒、Nano Banana Pro が約48秒でした。各テスト1回ずつなのでサンプルは少ないものの、今回 2.1 は最速ではありませんでした。
どれを使うべきか
今回のテストを終えての、私たちの考えです。
- **新しく始める作業は Nano Banana 2.1 で。**安く、写真がより自然に見え、超横長フォーマットと14枚の参照画像も使えます。7つのテストのどれでも、はっきり負けたものはありませんでした。
- **Nano Banana Pro 向けに調整したプロンプトがあって結果に満足しているなら、急ぐ必要はありません。**Pro にしかできないことは見つかりませんでしたが、Pro が後れを取る場面もありませんでした。
- **Nano Banana 2 からは、できるときに移行を。**Google は 2.1 のリリース当日に Nano Banana 2 を非推奨にしました。提供終了日はまだ発表されていません。ZOOOP では今も Nano Banana 2 を使えますし、プロンプトはそのまま 2.1 に持ち込めるはずです。
詳しい仕様と向いている用途は Nano Banana 2.1 のモデルページ をご覧ください。Pro と Nano Banana 2 の比較については、8月に 同じやり方のテスト をしています。読むのが面倒なら、AI 画像ジェネレータ を開いて、お気に入りのプロンプトを3つすべてで走らせてみてください。